「自立とは依存先を増やすこと」
たまたまSNSで見かけた言葉が、今まで自分が思っていた事とはちょっと違うなと
思い気になって色々と調べてみました。
❝「自立」とは、依存しなくなることだと思われがちです。
でも、そうではありません。「依存先を増やしていくこと」こそが、
自立なのです。これは障害の有無にかかわらず、全ての人に通じる普遍的なことだと私は思います。❞
東大の熊谷晋一郎教授は、脳性麻痺という障害を持ちながら小児科医として活躍されている方です。
常に親と二人三脚の生活をしてきたため、「親が死んでしまったら自分も生きていかれなくなるのではないか」という不安を幼い頃から抱えて生きてこられたそうです。
ところが街で自分より重そうな障害を持った人達がありのままで自由に暮らしているのを見て、親が生きている間に親なき後をシュミレーションしておきたいと一人暮らしを決意されて東京の大学に進学。
大学の近くで下宿生活を始め、友達が食事を作ってくれたり、お風呂に入れてくれたり、時には外出時に見ず知らずの人にトイレの介助を頼んだり、たくさんの人達に助けられる体験を通じて、友達や社会など、依存できる先を増やしていけば、自分は生きていける、自立できるんだとわかったそうです。
依存先が多数あれば、「こちらがダメならこちらで」という状態を作れるので、
依存先とのつながりは強くなりません。
そうでない場合は、必然的につながりが濃くなってしまうので依存度も強くなってしまいがちです。
これは子育てにも言えることで、他者や社会に頼っていいことを子供に伝ええるためには、私自身がいろんな人やものに頼ることができていなければと思います。
今までは私自身も「自立とは依存しない事」と考えていたので、
「子離れしなきゃ」
子供達に対しても「自立させなきゃ」
そんな風に考えて、ちょっと肩に力が入っていました。
熊谷教授の考える自立は、これからの生き方のヒントを与えてくれる
心が軽くなる考え方だなと思いました。
もっと上手に人に頼れるようになりたいなと思います。