午前のシフトになって、野菜の下ごしらえが終わって
注文が入れば忙しくなりますが、
注文がない時は同僚達と世間話をする余裕も出来て、
少しずつ身の上話を聞く機会が出来ました。
一番年齢の高い方はご主人に先立たれ、
ずっと主婦をされていましたが、仕事をしなければならない
状況になってしまい、自立センターに来られました。
お店の中で一番仕事ができる方で、厨房の仕事を完璧にこなされて
私もあまりにもレベルの高い仕事ぶりに、どこか他のお店で働いて
いたのかと思っていました。
40代後半の同僚は、数年前ご主人を亡くして一人で2人の子供を
育てているシングルマザーの方です。
そして、30代前半の未婚女性は外見はかなり太り気味で
糖尿病の持病があるにもかかわらず、タバコや甘いもの電話が大好き。
世間の枠から思いっきりハズれた、とても面白いキャラクターの持ち主で
我がチームのマスコット的存在になっています。
今日もシングルマザーの彼女といろいろ話す時間があり、
離婚をしてどん底の時に、地域の児童センターに繋がって
お世話になった事、心理関係の勉強をしていた事など
私と同じような体験をしてきたことが分かりました。
彼女の話を聞いているうちに、自分の過去が蘇ってきてしまい
本当に今までよく頑張ってやってきたものだと思ったし
私達はどこかで理想的な家庭や理想的な夫婦があるように思いこまされて
いますが、「そんなものは幻想に過ぎないのでは」と思ってしまいました。
新しい人と出会う度に、「どうしてこの人と出会ったのだろう?」
「きっと何かがあるはずだ」と思うようになりました。
一人一人の事情を知っていくにつれて、やはり何かのご縁で出会った人達で
共通した部分を持っていたことに気付かされます。
一緒に仕事をしている間、お互いに過去の傷をいやしながら
成長して行ける場になったらいいなと思いました。